Ws Home Page (今日の連載小説)


日向野保夫

  2001年4月22日:本田宗一郎物語(第122回) を読んで

 もう最終回なんですね。お疲れ様でした。はじめのころは、ただ面白い話だったのが、いつのまにか読むのが重くなって行きました。会社にきて朝読むと、1日中ダメージを受けるというか、頭からそのことが離れなくなったりするので、夜読むようにしたりしました。僕は大変気分にむらがあるので、調子が悪いときはうがった見方しかできなくなっていたりすると思います。だからまたあとでもう一度読み返してみようと思います。
 桑島さんは頼りになります。僕の調子がわるくて、桑島さんに無理させてしまったりして、甘えてしまってます。もうしわけないです。こうして安心して頼ってしまえるのは、桑島さんにしっかりした考えがあってこそだと思います。
 今思えば、ホンダという会社が大きくなってくる様子が、僕らがたどってきた道とオーバーラップするような気がします。僕は、まだまだ未熟とはいえ少しはまともなものが作れるようになったと思いますが、昔を思い起こすとただ生意気で背伸びばかりしているやつだったと思います。これは、うちの会社に入ってから6年近く、この「空気」に浸っていたおかげだと思います。同じ年月、ほかの会社ですごしていて今の1/10でも成長できるとは思えません。上場したらきっとうちの「力」が増えて、仕事がやりやすくなったり、もっと大きなことに挑戦できるようになると思います。でも、僕が手に入れるものはそういうものではなくて、なにより自分自身が成長したりすることなんじゃないかと思います。ここまで書いてきて、いろいろ昔のことを思い出しました。偶然ソフマップワールドで庄司さんの連載を読んで、偉そうな手紙を送りつけて、田渕さんから電話をもらって・・・ あっという間に時間がたってしまいました。本田宗一郎が研究所をうちといっていましたが、僕にとってはここがまさに「うち」です。あっという間とはいえ、6年、長かったようにも思えます。いろいろ大変なことがありました。まだあまり実感が湧きませんが、無名のベンチャー企業だったうちが、今度上場できるなんて、本当に夢のような話です。ホンダはすごい会社かもしれませんが、うちだってそうとうすごいですよね。なんかここまで書いてきて胸がいっぱいになってしまいました。庄司さんにも、田渕さんにも、みんなに御礼を言いたいです。感謝してます。どうもありがとうございました。


  2001年4月24日:本田宗一郎物語(第124回) を読んで

 また泣かされました・・・ なんていい話なんでしょう。なんども読み返しました。聞いてください。僕は、4年前にZiを作りました。あの当時の僕の技術レベルからはあまりにもかけ離れたものでした。ただ、この世に存在するどんな地図ソフトよりも高速なものを作ろうとして、まさにごり押しで作りました。構造もソースもめちゃくちゃだからZi以外の用途には転用できず、今でもどうして動いているのかわからない部分があります。でも、スピードだけは今のNexusMapよりも速いです! 田渕さんは最後の最後まで仕様変更するし、みんな綱渡りのような状態でZiを作りました。期限があるのに、今まで誰もやったことがないような機能をどんどん取り入れていくんですから、常軌を逸した開発の方法だったと思います。そこらへんが琴線に触れました。それだけでいっぱいです・・・


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